2025-01-28
前の日記でバッグに入っていると書いた本がこれです。
評判になった本が文庫化されていたので、電車の中で
読むために買ったのでした。
「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬(ハヤカワ文庫)
文句なく面白かったです。隙間時間に読むために買った
はずが、どんどん読み進めてしまいました。
第二次大戦の独ソ戦で女性狙撃手になったセラフィマが
主人公。仲間と共に激戦地で戦い抜きます。
早川書房が創設したミステリ小説の新人賞、
アガサ・クリスティー賞の第11回大賞を受賞(2021年)して
出版され、翌年には第19回本屋大賞受賞。
2022年2月にロシアがウクライナに攻め込むという事態が
起こったために、本の面白さとは別の点で取り沙汰されることも
多かったようです。私も今回読んでいて、ウクライナの地名など
がすぐに頭に入ってくるし、載っている地図もすぐ理解できてしまった。
でも現実の戦争とのリンクはともかく、物語としてとても
よくできているのでお勧めです。
文庫版のあとがきに、作者が「この小説を書かなければよかった」
と何度も思い、現在はどういう心境に達しているかが書かれています。
単行本で読んだ人も、このあとがきだけ本屋さんで立ち読みして
みてはどうでしょう。
高橋源一郎さんの解説も素晴らしい。
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